美味しい話に要注意!AINでエージェントが教えてくれないこと

準備編

AIN(Assistant in Nursing:アシスタントナース)についてSNSで目にする機会が増えました。以前よりも人気は上がってきていると思います!
AINとひとくちで言っても、介護施設で働きたいのか、病院で働きたいのか、ワーホリビザで行くのか、学生ビザで行くのか、などなどそれぞれ違ってきます。
SNSで見る情報について、経験者の立場から「その情報は誤解を生むのでは?」と思ってしまう時があります。
本日はそれについて少しお話していきたいと思います😊

  • 人気の背景
  • よくある宣伝・広告のフレーズ
  • 実際の現場のリアル
  • 目指す人が陥りやすい落とし穴
  • どうすれば成功につながるか
  • まとめ

人気の背景

Ema
Ema

私が興味を持ち始めた数年前からすでに人気でしたが、最近はよりAINや看護留学のような言葉を聞くようになりました。
まずはじめに人気の理由を考えてみたいと思います。

・海外の医療現場を知ることができる
・海外で看護師の経験を活かした仕事ができる
・海外で看護師を目指すきっかけになる
・海外での医療現場での経験を日本でのキャリアにつなげることができる
・日本に帰国後も看護師に戻りやすいので挑戦しやすい


などが挙げられると思います。

これらで挙げたことは事実だと思いますし、メリットはたくさんあるので興味があればやってみるのは非常によいと思います!
ただ、私の体験から「思っていたのと違った」と感じた部分もあるのでお話していきたいと思います🤔

よくある宣伝・広告のフレーズ

Ema
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私も興味を持ち始めてから、さまざまなエージェントさんに相談したことがあります。
結局コロナが始まり、ワーホリの挑戦は延期しました。もしあの時そのまま挑戦していたら私はAINとして病院で働くことはできなかったなと思います。上記で述べた「思っていたのと違った部分」と併せてお話しますね。

まず、調べ始めるとよく目にする広告フレーズですが、
・「英語力ゼロでも大丈夫」
・「オンライン英語や英語コースなどで英語力を伸ばしながら資格が取れる」
・「すぐにオーストラリアで働ける」
・「高収入」

などがあります。

魅力的なフレーズですよね。私も英語力がほぼゼロだった頃はすごく興味が湧きました。実際に、コロナが始まらなければ「英語コースで英語力を上げながらAINの資格コースを受ける」という選択をする予定でした。

しかし、いま実際にAINの資格を取得し、AINとして病院で働いて思うのは、
その広告フレーズ、本当~~??です。次の項目で詳しくお話しますね!

実際の現場のリアル

Ema
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せっかく高いお金を払って資格を取得するんだから、自分が思い描く経験をしたいなと思いますよね。そのために何の準備が必要か、まずは現場のリアルをお伝えします。

「英語力ゼロでも大丈夫」
👉英語力は必要です(ただ高い英語力でなくても大丈夫だと思います)
・患者さん対応
・スタッフとの連携
・緊急時対応(対応はできなくても助けをしっかり求められるか)
などの理由で英語力は必要です。

🔍日本で看護師として病院や施設で働いたことがある方は、一緒に働く看護助手・介護士の方がまったく日本語が話せなかったらどうでしょうか?
日本語がペラペラではないと感じるけど、片言でも文章になっているし、意思疎通が図れればどうでしょうか?
海外でも同じことになります🙂
一緒に働く看護助手・介護士の方のやっている仕事や自分が看護師の立場でお願いすることなどを想像してみると分かるかなと思います。

「オンライン英語や英語コースなどで英語力を伸ばしながら資格が取れる」
👉すぐには英語力は伸びない・・・
・日本にいる間にコツコツやるで十分
・日本でコツコツできなければ海外でもできない
・オンラインやコースなどお金に見合った効果は期待できないことの方が多い

「すぐにオーストラリアで働ける」
👉YESでありNO
・派遣
・介護施設などのエイジドケア
この2つであればすぐに働ける可能性は高いです。なので派遣や介護施設で働くことを目指す場合にはYESと言えます。
ただ、直接雇用や病院勤務を目指す場合にはNOの可能性が非常に高いです。

「高収入」
👉悪くはない、という感じです
派遣は高収入ですが、それ以外だと普通という印象です。派遣は高収入でもシフトが不安定なので稼げるかは分からないという落とし穴があります。

目指す人が陥りやすい落とし穴

Ema
Ema

私や友人の体験談をお話していきたいと思います。
ただ、目指している人を怖がらせたり、挑戦を諦めさせたいという意図ではないです。こういうパターンもあるのね!じゃあどうするか、というように聞いていただけたらと思います。

・語学力不足
👩🏻私の体験談
「介護施設と比較すると病院は半分から7割はネイティブのスタッフで、かつ看護師・患者さんだけでなく医師やリハビリスタッフとコミュニケーションを取るときがあるため、英語力の低さにメンタルをやられる時がある。英語を話すのが怖くなる時がある」
👩🏻友人体験談
「学校が提携している派遣会社に登録しようとしたところ、学校側スタッフからあなたの英語力が心配ということで自分で求人応募して面接をする通常ルートを通るように言われる(学校が提携している派遣会社の場合、面接などなく学校が手続きしてくれることが多い)」→結局諦めてしまった
👩🏻友人体験談
「ぎりぎりの英語力で学校に入学したため、授業の内容があまり理解できず、課題や授業内で何をやるかが理解できなかった。課題もほとんどをAIに頼っていた。」
👩🏻友人体験談
「一緒に実習をしたペアの方が英語力があまりなく、実習担当者の看護師の方が意思疎通が図れないと呆れてしまった。私が通訳者として看護師とそのペアの方の間に入った」→実習を乗り越えるのが難しい

・AINの資格だけでは大きなキャリアアップにつながりにくい
👩🏻私の体験談
「日本に帰国後のキャリアを考えるとAINで海外で働いたとしても結局はAINなのでどこまで評価されるかは分からない。私は帰国後は看護師資格を使って企業転職を考えているので、帰国が近くなって転職準備をしている身からすると、悩ましい。特に30代の場合」
👉看護師に戻ることを考えている方や20代の方はあまり考えなくてもいいと思いますが、私のように未経験転職、企業転職を考えていて、30代の場合はしっかり未来を考えてからの選択をおすすめします(いま現在私は非常に苦労しています😅)

・「日本の看護師免許」が直接活かせないもどかしさ
👩🏻友人体験談・・介護施設勤務
「看護師の経験があったから海外で働けているものの、やはり看護師として介護施設でAINというよりCarer(介護士)として働くのは葛藤がある(友人はCarerの仕事をどうと言っている訳ではないです)。時々、何をやっているんだろうという気持ちになる。」
日本で看護師として出来ること⚖️海外で介護士の経験(介護施設勤務の場合)
・・・これをよく考えた方がよいと友人は言っていました。

どうすれば成功につながるか

Ema
Ema

成功とは何か、ということですが。自分がやりたいと思い描いたことを実現できるかどうかと設定します。そのためには・・・

・最低限必要な英語力を身に付ける
👉介護施設AINを目指す場合:IELTS4.5~
👉病院AINを目指す場合:IELTS5.5~
あくまでも目安です。英語力の底上げをするのにIELTSの勉強は良いかなと思います。直接AINの仕事につながるわけではありませんが・・
あとはIELTSを受けることで少し自信にもつながると思います。

・医療現場でのシチュエーションを想像して英語での言い換え、フレーズ練習
例えば、
「心電図を実施します。心臓の状態やリズムのチェックするためです」
「あなたは弾性ストッキングを着用する必要があり、これは血栓予防です」
「血糖値をはかりますね。少しチクっとします」
など、看護師に依頼されて患者さんに言う言葉です。こういうのを英語で言えるようにして、言えるフレーズを段々増やすことで自信を持って働けるようになります。
英語力の底上げは大事ですが、かつ、実際に使える英語を勉強するのが大事です。アウトプット前提のインプットです。

・将来のキャリアプランを見据える
看護師の方は資格があり、日本に戻ればすぐに働けると思いますので、基本的にはやりたいと思ったら挑戦してみるのがいいと思います。
ただ、私のように、帰国後に企業看護師・産業保健師・企業への未経験転職を考えている場合は注意が必要かなと思います。
私の周りにはギリホリと呼ばれる30代で渡豪している方もたくさんいますし、私もその中の一人です。そういう方と話していると「もう少し考えてからくればよかった」という声もあるので、その場合、将来のキャリアプランを立ててから、キャリアのプラスになるかどうか考える必要があると思います。

まとめ

Ema
Ema

私はAINとして海外で働くことは賛成です。ただ、メリットもあればデメリットもある・・・
オーストラリアに来てから友人と良かったこと、もう少し考えればよかったことなどたくさん話してきました。そのデメリットな部分、エージェントの方からは教えてもらえないリアルな部分、私は個人的には渡豪前に知りたかったので共有したいと思いました。


・エージェントの方が言う『簡単に夢がかなう』系は要注意
・正しい情報を持ち、現実を理解して準備すればチャンスになる
・デメリットもあるが、メリットの方がはるかに大きい

私は現在渡豪して約9か月、病院で働き始めてから約5か月になります。
一緒にAINを目指してきた友人やクラスメイトの中には、英語力や準備不足でAINとして働けていない人もいます。学校の授業や実習だけでも勉強にりますし、医療現場を少し垣間見ることはできます。なので、例えAINとして働けなくてもそれだけでも良いと思う方であれば、英語力など考えずに積極的にチャレンジするのは良いと思います。ただ、せっかくだからAINとして働きたい、私のように絶対病院で働きたいというような思い描く目標がある場合は、英語力含めて準備が必要だと思います。

私のように渡豪後に「あれ、エージェントが言ってたことと違うのでは?」や私の友人のように「これなら来なければよかったな」とならないように、少しでも皆さんの考えの一助になればと思います🙂

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